IR情報

ごあいさつ

 株主の皆様におかれましては、平素より格別のご支援を賜り厚く御礼申し上げます。

 当第22期における当社の売上高は、デバイス設計受託サービスの売上が大幅に伸長したこともあり、前期比2.1%増となる20億60百万円、営業利益は同13.1%増の3億2百万円となりました。当事業年度における当社の活動といたしましては、UI(User Interface)の機能拡張で使い勝手を大幅に向上した主力製品:SX-MeisterのVer.16.0をリリース、デバイスレベル自動配置・配線ツールを新たに追加し、継続した機能拡張を行ってまいりました。平行して販売力の強化に寄与するべく、米国の新規ベンダーと販売代理契約を締結、複数のビジネスパートナー社の新製品の販売も開始いたしました。また、日本の半導体人材育成に資することを目的とした有明高専とのライセンス使用契約の締結を行う等、産学官の連携も促進してまいりました。

 当社を取り巻く電子デバイス業界の状況は、半導体関連の分野においてはパワー半導体への投資が急速に伸長し、シリコンサイクルの「谷間」からの復調傾向にある一方で、中国市場の低迷及び地政学的リスクは継続しております。FPD(Flat Panel Display)等の関連分野におきましては、製品のコモディティ化によって設計ツールの需要は縮小傾向にあり、市場は急速に縮小しておりますが、高性能パネル・タッチパネル等の研究開発は活況で、最先端有機パネル、スマートウォッチ等へ主力製品がシフトしつつあります。

 そのような中で当社は引き続き、コア製品の競争力・販売力を強化すべく、アナログLSI設計自動化環境及び、パワーデバイス向け設計効率化機能の拡張といった重点テーマに向けた開発を継続してまいります。研究開発活動におきましては、外部技術の導入・活用を促進しながら、デバイス設計部門との連携強化に基づいた設計者目線の製品づくりを進めてまいります。営業活動におきましては、活動の軸足をハイブリッドからリアルへ移すことで顧客との対話の機会を増加させ、顧客の課題に寄り添いながら、半導体製造装置、テスタ、検査分野、素材分野等の分野の新顧客層を開拓してまいります。また海外半導体市場の拡大に向けては、大規模フォトマスクデータブラウザ:HOTSCOPEの販促活動を強化、重点海外パートナー企業を定めた「プラットフォーム」戦略の促進に努めてまいります。

 株主の皆様におかれましては、今後ともより一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2024年6月